芸術の秋、
食欲の秋、
レジャーの秋。
9月10月11月と、
毎月連休があるこの季節は、
そんな秋を十分に堪能することができますね!
さて、秋も深まり11月の連休には、
「 勤労感謝の日 」があります。
食べて遊んでばかりじゃなく、
日ごろの「勤労」に「感謝」する日なのです・・・
ん? 本当にそんな日なの?
本当はいったどんな祝日なのでしょう?
ちょっと調べてみようと思い立ちました。
<勤労感謝の日の起源って?>
毎年、 11月23日が勤労感謝の日 。
実はこの日は 戦前と戦後で変化 がありました。
戦前11月23日は 「新嘗祭」(にいなめさい) と呼ばれ、
秋の 新米や農作物に感謝をする日 でした。
従来日本では、
春の祭事は「収穫への祈り」がこめられ、
そして秋の祭事は「収穫への感謝の気持ち」がこめられていました。
それと同時に、
その 収穫をもたらした人々の日々のたゆまない労働への感謝 。
「勤労の意味」が、以下のように記載されています。
「肉体的な労働によって物品等を生産するということにのみ終始するものではなくて、精神的な方面においても一日一日を真剣に考え、物事の本質へと深めてゆく研究態度にも勤労の大きい意味は存在し、創造し、生産していくことの貴重な意義ある生活が営まれていくことが出来る。物質的にも、精神的にも広い意味での文化財を建設してゆくことは、生産ということの正しい理解の仕方である」
<新嘗祭とは?>
「新嘗」(にいなめ)とは、
その年に収穫された新米をはじめ、
新しい穀物のことをさします。
「 新嘗祭 」とは、
古くから国家としての重要な行事のひとつ で、
「瑞穂の国」の祭事を司る最高責任者として、
天皇が国民を代表し秋の収穫に感謝する儀式 でした。
古来より農耕民族であった日本人にとって、
この儀式はとても大切な行事でした。
<勤労感謝の日の歴史って? >
「勤労感謝の日」は戦後、
1948年(昭和23年)に正式に定められました。
実はこの背景には、
ちょっと複雑な国家間の事情があったよう です。
この頃の日本は、
戦後の混乱の中、
GHQの強い圧力下 で、新国家を立て直そうと必死な時期でした。
これからの新しい国のために、
「 国民の祝日に関する法律 」も作られました。
GHQの占領政策の元・・・。
前述のように、
祭事と天皇家とは密接な関係がありました。
そして、当時の天皇は国民にとって「神」と称された存在でした。
アメリカにとっては、
その国民の天皇への特別な感情や、
また天皇の国民への影響力は脅威 でもありました。
その影響力を少しでも弱めるために、
それまで国民の休日としてきた「祭日(祭事の日)」を、
排除あるいは変更したのです。
Sponsord Link
ところで「祝日」と聞くと、
最近は月曜日がお休み・・・という感じがしませんか?
今年の勤労感謝の日は、
22日が日曜日で23日が月曜日の連休 になります。
今年はたまたまこの並びですが、
勤労感謝の日は毎年『同じ日』なので、
連休にならない年もあるわけです 。
あれ?
でも「敬老の日」や「成人の日」は、
毎年日付が変わって「月曜日がその祝日」になりますよね?
そう! それが「 ハッピーマンデー法 」です。
<ハッピーマンデー法って?>
国民の祝日の一部を、
従来の日付から特定の月曜日に移動 させ、
「 土・日と合わせた3連休にして余暇を過ごしてもらおう! 」
という制度です。
それに相当する祝日は以下の4日 です。
成人の日(元1月15日)
海の日(元7月20日)
敬老の日(元9月15日)
体育の日(元10月10日)
それに対して、
多くの祝日は、
ハッピーマンデー制度に準じていません 。
元旦(1月1日) をはじめ、
以下の祝日です。
建国記念日(2月11日)
春分の日(3月20日辺り)
昭和の日(4月29日 昭和天皇誕生日)
憲法記念日(5月3日)
みどりの日(5月4日)
子供の日(5月5日)
秋分の日(9月23日辺り)
文化の日(11月3日)
勤労感謝の日(11月23日)
天皇誕生日(12月23日 平成天皇)
月曜日に代わった祝日は、
制度そのものが新しいせいなのか、
比較的近年になってできた祝日が多いようです。
一方、準じていない祝日群は、
天皇誕生日や、
新嘗祭のように宮中行事や祭事として、
古くから続いている祭祀の日のようです。
<アメリカにもあるこの祝日>
日本の勤労感謝の日は、
実はアメリカに影響を受けているのでは?
とも言われています。
それは9月第一月曜日の「Labor Day」(勤労の日)。
その後11月に迎える「Thanksgiving Day」(感謝の日)。
お気づきでしょうか?
このアメリカの2つの祭日を合わせたものが、
「勤労感謝の日」になっているようですね。
「勤労をたつとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」
日々の労働に意を表し、
その結果得ることができた大きな収穫に感謝する・・・。
日本人の私たち は、
美味しい新米をありがたくいただきながら、
毎日元気に働けることに、
心から感謝をする祝日にしたいものですね♪
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。