秋のお彼岸の季節になると、
「おはぎ」が楽しみな私です。
この「おはぎ」、
実は植物の「萩」から由来しているんですね。
この季節になると、
萩の他にも「 秋の七草 」と呼ばれる植物がそろいます。
「 春の七草 」は「七草がゆ」としても有名なので、
みなさん聞き慣れていると思いますが、
「秋の七草」はあまり知られていないかもしれません。
そこで、今日は「秋の七草」と「春の七草」について、
ちょっと調べてみたいと思います。
<秋の七草の種類は?>
秋萩(はぎ)
桔梗(ききょう)
葛(くず)
藤袴(ふじばかま)
女郎花(おみなえし)
尾花(おばな)
撫子(なでしこ)
名前だけでなく、実物も見てみましょう!
<秋の七草の由来や意味は?>
奈良時代初期の貴族・歌人であった、
山上憶良 (やまのうえのおくら)が詠んだ 2首の歌 が、
その由来になったと言われています。
● 「秋の野に 咲きたる花を 指折り(およびおり) かき数ふれば 七種(ななくさ)の花」
(秋の野に咲いている花々を、指折り数えてみたら、七種類の草花があった)
● 「萩の花 尾花 葛花 瞿麦(なでしこ)の花 姫部志(をみなえし)また藤袴 朝貌(あさがお)の花」
秋の野の草花が咲き誇る野原で、
歌人たちは古来より俳句や短歌を詠んでいました。
それらを 摘んだり食べたりはせず、
鑑賞して楽しむものだった ので、
春と違って「秋の七草がゆ」というものはありません。
<秋の七草の簡単な覚え方!>
「春の七草」同様、
短歌のリズムや語呂合わせの覚え方がよく知られています。
● 五・七・五・七・七
「 ハギ・キキョウ・クズ・フジバカマ・オミナエシ・オバナ・ナデシコ・秋の七草 」
「 ハギ・オバナ・キキョウ・ナデシコ・オミナエシ・クズ・フジバカマ・これぞ七草 」
この2つは語呂がいいので、
何回か言っているうちに簡単に覚えられますね♪
また最近では、
なかなか シュールな覚え方 も増えてきました(笑)
● 「お好きな服は?」 (オスキナフクハ)
お ・女郎花(おみなえし)
す ・薄(すすき)
き ・桔梗(ききょう)
な ・撫子(なでしこ)
ふ ・藤袴(ふじばかま)
く ・葛(くず)
は ・萩(はぎ)
● 「ハスキーなおふくろ」
ハ ・萩(はぎ)
ス ・薄(すすき)
キ ・桔梗(ききょう)
|
な ・撫子(なでしこ)
お ・女郎花(おみなえし)
ふ ・藤袴(ふじばかま)
く ・葛(くず)
ろ
時代が変わると覚え方も変わってくるんですねぇ(笑)
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次に「春の七草」についてご紹介しましょう。
「秋の七草」と何が違うのでしょう?
<春の七草の種類は?>
芹(せり)
薺(なずな)
御形(ごぎょう)
繁縷(はこべら・はこべ)
仏の座(ほとけのざ)
菘(すずな)
蘿蔔(スズシロ)
名前だけでなく、実物を見てみましょう!
<春の七草の由来や意味は?>
「秋の七草」が2首の歌にはじまったように、
「春の七草」もまた、
「 河海抄(かかいしょう) 」(1362年)に、
初めてお目見えしました。
この歌は作者は不明とされていますが、
この中に七種類の草花が書かれています。
また、古代から日本では、
年頭に雪の間から芽を出した「新芽」を摘む、
「 若菜摘み 」という風習がありました。
これが七草の原点とも言われています。
お正月のお節料理で疲れた胃を休めるため に、
また、 野菜不足の冬の間の栄養補充のため 、
この七草を料理して「七草がゆ」を食べたと言われています。
お正月の時期に「七草がゆ」を食べると、
邪気を払って万病を防ぐ とも言われていました。
<春の七草の簡単な覚え方!>
「春の七草」は、もうすでにみなさんもよくご存知だと思います。
語呂がよくてリズムで覚える「五・七・五・七・七」です。
「セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロ・春の七草」
「春の七草」は、
この覚え方がもっとも有名なので、
「秋の七草」のようにトレンディーな言い方はあまり聞きませんね(笑)
でも、こんな オモシロいビデオを見つけちゃいました!
踊りと一緒にこんな覚え方もありますよ~!
芸術の秋!食欲の春!
いかがでしたか?
これで、秋と春のそれぞれの七草について、
ちょっと理解が深まったでしょうか?
「秋の七草」は鑑賞するだけ なのに、
「春の七草」はお粥として食べる目的 があった、
というのもオモシロい発見でしたね。
きっと「収穫の秋」には、
新米をはじめ、
いろいろな野菜や果物が豊富に採れたからなのでしょうね。
さて、 秋も春も、七草ぜんぶ言えるようになりましたか?
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